Ｓｉｎｃｅ ２００５ Ｆａｒｍ 開園!

(Ｏｙａｚの過去Ｂｌｏｇアーカイブス)
2008年1月20日でＡｍｅｂaｂｌｏｇを脱退しＮＩＮＪＡｂｌｏｇにひっこしました。以下2005年10月からの過去ログを運び込みます。あしからず。

２００５年１０月編

Ｓｉｎｃｅ　２００５　Ｆａｒｍ　開園！

Ｏｃｔ．１０，２００５
 

Ｏｙａｚは今年の３月までビシッとスーツを着たバリバリの旅のセールスマン。

が､今は､野良着の百姓です。別に定年退職したリタイヤ組ではなく､まだ若いんです。

思うところがあり､まったく違う世界に､自分の人生を模様替えしてみたんです。

そしたら､こんな世界もあったんだ､こんな不思議があるんだって､

毎日､新鮮に驚き､自然の豊かさに畏れ感動しつつ､肉体労働に汗しています。

今や首にはネクタイも､縛られる携帯もなく､地位も金もなく､けれど良き理解者と

学校に行かずに白ネコ２匹と兄弟のように過ごす娘と３人で､

平凡だが､移ろふ自然の空気の中で花と月夜をめでながら､山形の田舎で暮らしています。

そんなＯｙａｚの百姓つづりです。

水道水に疑問～！？

Ｏｃｔ．１１，２００５

Ｏｙａｚは毎朝３時半前後に起き出す。そしてお湯を沸かし、今夏採って干しておいたドクダミの葉っぱをティーポットにほうりこんで、朝のお茶がわりに飲んでいる。そして各地に住む人々のブログを読む、新聞が届く３時５０分くらいまで。なかでも､山形県は庄内でおいしいお米をたくさん作ってなりわいにしているＤｒｅａｍ’ｓ　ｆａｒｍの夢専務の日記と､片岡鶴太郎のものは毎日かかさず､楽しく読んでいる。別にその人たちと現にお会いして知っている仲ではないのに､ブログを介して人となりが伝わり､親しい友人を得たようになってしまった。生きていくヒントやエスプリをいただき､大いに人生の糧になっている。

それからＯｙａｚは車ではなく､チャリンコ(Ｏｙａｚはこの乗り物が人間的な最後の乗り物だと思って疑わないのだが)で１５～２０分山へ分け入り､お不動様にお参りをし､境内の落ち葉を掃きそうじし､そのあと､そこに湧くお不動様の水を汲んでは､今は我が家の飲料水にしている。

長女が幼稚園だった頃､園のお祭で買った金魚を数匹､まーるい金魚鉢で１０年ぐらい飼っていた。酸素の装置など何も特別なことはせず､えさをやり､よごれたら水をとりかえるだけだったが､金魚たちはけなげに我が家の玄関で生きつづけた。ある時､いつものように娘が金魚鉢の水をとりかえ､きれいになったその中に何かを注いでいるのを目にした。きいてみると水の中和剤だという。金魚の皮膚がところどころいたんできていたのは知ってはいたが､歳だからなぁぐらいにしか思っていなかった。しかし､歳もあったのかもしれないが､実は水道水の消毒の強さに負けているらしかった。そのことを知ってから､水道水の人間への影響を考え始めた。小さい生き物にはこれほど顕著に害を及ぼす水道水は､大きい生き物の人間なら大丈夫ってことなのか?最大公約数の幸福という意味ではおいしくはないカルキ臭い水道水はなくてはならないものだが､何の疑いもなくそれを飲みつづけて本当にいいものなのか､小さい子どもたちへの影響は全くないのか?Ｏｙａｚは疑っている。藍づくりをしている人がこう言ったのをたまたま聴いた｢タデアイの葉を発酵させるには水道水ではダメなんだ､薬が強すぎて。井戸水でないと。｣

 

たんぱく質Ｐ６００の発見

Ｏｃｔ．１２，２００５

１０月５日付の朝日新聞に米ハーバード大で癌をなおせるかもしれないたんぱく質Ｐ６００というものの性質をつきとめた記事があった。細胞というのは役目を終えると自ら死んでいく自殺行為(アポトーシス)を行い､あたらしく産まれた細胞にバトンタッチをしていくのだそうだ。これが新陳代謝の姿なのだと言う。

だが､その自殺行為が何らかの原因でうまく機能しないと､細胞は無秩序に増殖をつづけ癌になるのだそうである。その増殖を止める役割を､たんぱく質Ｐ６００というのが持っている､という研究成果を得たというのが記事の内容だった。

草花も昆虫も動物も人間も､みな､こうして､止まらぬ時間の中で新陳代謝を繰り返し､種として永らえてきたのである。死ぬ､それは恐い､つらい､悪い意味ではなく､この世を永遠につづけさせるために考えた神の究極のシステムなのだ､とあらためてこの記事を読んで納得した。永遠に死なない人などいない。いるとすれば､アポトーシスの働かない癌である。生物は役目を終えたら土に還るのである。 


風土偏向記


Ｏｃｔ．１３，２００５

群青色の東の稜線が橙色に染めあがる朝まだき。
日本の柔らかい山並みももうすぐ色づく秋。
この美しい風土に何十年も気づかない。

黄土色の稜線に沈む町はダマスカス､
怒涛の熱きコーランの響きが日に５回､
酒もない乾いた日干し煉瓦に棲んでみた。

爆竹と怒号とぼったくりとムハンマドばかり､
信号も警察も横断歩道も機能しない街カイロ､
下痢する水に耐えながら､私は昔棲んでみた。

一昔前の人民服は焼き捨てた､
美人顔にこさえた女が今日も魚の骨を吐く､
北京､上海､桂林､香港､
豚顔の並ぶ街で､今日も昔を壊していく。

空港におりたったらもうスロットルの狂音､
強欲のるつぼラスベガス､
何億年前は１つだった赤土の大地に創り出された人の世の魔界､
ニ晩と居たたまれぬ吐き気のする幻想。

自転車で風をうけながら里山を下る。
すすきの穂をすかして昇る朝陽。
日本は今日も快晴です。 


稲刈りとイモ煮

Ｏｃｔ．１４，２００５

田植えの５月から､暑い夏を越え､台風の被害もめずらしく皆無に等しい今年の山形ではいまや稲刈りの最終局面。

６ヶ月間待ちに待った農家の喜びの収穫です。土にたずさわる人々の心安らぐ安堵の時期でしょう。豊作の今年は､雨にも天気にも恵まれて､サトイモの葉も２メートル３メートルと天にも届きそうないきおいです。米の収穫を終え､農民はさなぶりに､めいめいあるものを持ち寄って鍋にし､お天道様に感謝してお祝いしたのが『いも煮』の始まりとか。昔は牛肉も豚肉もはいっていない､サトイモとねぎとコンニャクと山で採れたキノコなどの質素な内容だったようですが､朝もはよから日暮れまで働き通しの農家のカーちゃんもトーちゃんもこの時ばかりは､民謡っこ､うだいながら､手拍子まじえながら､それはそれはタノスィ宴ば催したんでしょう､みなでぇイロリばぁ囲んで。土間をはさんだ隣では､田をうなってくれた牛が「ぅモォ～っ｣ってヨンダレたらしながらないでいる。藁と糞と便所臭い草深い曲がり屋の風景が､確かに４０年前には日本にあったんです。｢･･･牛がシトする枕もと｣芭蕉 


心筋梗塞と冷や汗

Ｏｃｔ．１５，２００５

うちのおばぁちゃん(カミさんの母)は２年前の夏､突然､心筋梗塞になった。

３時５０分。普通の家では大抵は誰も起きていない夜明け前。
私もこの頃はまだ７時くらいに起きるフツーのサラリーマンっだった。
ただ何故かこの日だけは､本当にたまたま､この時間に目覚め､１階の居間に水飲みにおりていった。夜も明けぬ薄暗い静寂の中､内線電話が「トゥルルルルートゥルルルルー｣と場違いの時刻に鳴った。寝ぼけた頭の中では「なんだベ～こだい､早っから～。いっつもだったら､だっれも居ない時間帯だベズゥ～｣とぼやきながら､母の部屋に入って行った。

母はベッドの上に､上半身を軽くねじった格好で「なんだかさっきから気分が悪くて､肩の重苦しいのが取れないの｣と肩を押さえていた。私も肩に手を置いてみたが何と言うこともないようだ。今度は｢熱はないのに､汗が出て｣と言う。蒼白い顔に近づき､額に手を置いて､初めて､たまげた。汗はゾクゾクかいているのに､額は井戸水のように冷たかった。冷や汗をかくとは精神状態を表わすたとえだとしか思っていなかった私は､現に汗が出ているのに額はどんどん冷たくなっていく人の現実の前に､しどろもどろになった。すると苦しいはずの病人本人が冷静に私に命じた「救急車を呼んでもらえないかしら。きっと心筋梗塞だと思うの｣。･･･ふつうの家なら｢何ゆってんのォばぁちゃんたら､大袈裟な!もうちょっと様子ば見でみでがらでも遅ぐないんねっ～!｣ぐらいにたしなめて､結局遅きにしして本当に命取りになるところだったろう。ところが我が家は違っていた。かくいうこのお方､もと病院の看護婦長をつとめた肩書きを持つ。過去に自分の心臓病の履歴はなかったが､多くの患者さんを見て来た経験律から､今の自分の症状が心筋梗塞の疑いがあると類推し､喝破したのである。以下､しどろもどろの若造は家族全員を大声で叩き起こし､我が家初の救急車出動劇の助演男優賞をいただく活躍をしていくことになるのである。(長嶋さんに次ぎ､今度は円楽さんも脳梗塞で倒れられたとか。皆様､くれぐれもお忘れなく､心筋梗塞･脳梗塞は２時間以内の勝負であることを。遅きにしすれば､本当に命取りでござる) 


選択肢の一つの時代

Ｏｃｔ．１６，２００５

ＡＤＨＤの子どもたち､万引き､ストーカー､スプレー落書き､飼育ウサギ殺し、カルガモに矢、タイヤをパンクさせ続ける奴､放火魔､幼児虐待の親､同級生刺殺､教師の暴行､盗撮､ＪＲ脱線転覆事故､運転中の発砲､無差別死傷通り魔､乗っ取り旅客機で貿易センタービル爆破､アメリカの国際法違反強行イラク戦争､引きもきらぬ自爆テロの報復･･･世の中どう考えても解せない。狂った人間が日増しに増えてきているのか。人間ではないエイリアンが地球に増殖中だとでも言うのか。

ここ１０数年の間を取ってみても､世界各地で大地震が起き､天災が相次ぎ､戦争とテロも止まず､何万､何十万もの命が既に失われてしまった。片一方ではオームのような新興宗教教団が今も存在し続けている。西暦年の世紀末は過ぎ､２１世紀もはや５年がたつ。と言うのに､今の世界はまるで､新約聖書で予言された終末の様相か､地獄の黙示録が現出したかのような状況がここ数年続いている。

日本に目を転ずる。ホリエモン､ムラカミヨアキ､ラクテンミキタニというゲームＩＴ世代の高学歴トップランナー達が､Ｍ＆Ａ競争をゲーム感覚で､しかし血眼になって､誇る頭脳とコネクションと経済･法律の専門的な間隙を突く全能の知識を駆使して､楽しんでいるように見える。｢明治・大正の富豪には’人物’がいた。いくら金を儲けてもその虚しさを知っていた。それが現代は右から左へのマネーゲーム。人をも’材’としか見なくなった。｣とは内橋克人氏。同じ日本人でも､５０代､４０代､３０代､２０代の感覚や価値観､礼儀､立ち居振舞いがまるでちがってきているのは､生まれ育った環境が違うのだから､しょうがない､のか。経済至上主義･軍靴の土足で人の国を最新兵器でＴＶゲームでもするように軍事侵攻するアメリカは､自分の命をなげうち､見ず知らずの一般庶民をも巻き添えにし報復を繰り返すイスラム過激派の何への反発なのかを考えてみたことがあるのか?何故､ＮＹ　ＷｏｒｌｄＴｒａｄｅＣｅｎｔｒｅＢｉｌｄｉｎｇが悪魔しか考えつかないだろう全く関係のない人々を乗せた旅客機で爆破されてしまわなければならなかったのか。ブッシュはその根源を考えているのだろうか?目には目を､歯には歯を､では今や､双方の報復エンドレス殺戮の連続を止められないのは､ハーバード大学経営大学院を出ていない者にも明らかなのではないのか。強大な権力や強力なリーダーシップの必要な時代も確かにあった。しかし今はそうではない。アメリカも､ＮＨＫも､社会保険庁も､学校も､もう斯界のリーダーではなくなった時代が来ているのである。人々の資質も年代を追って変わってきたし､個々の能力も選択眼もニ昔前とはレベルが違うのである。アメリカもＮＨＫも､ただの選択肢の１つになった現実を､もっと深く､はっきりと認識すべきだ。


世界に誇れる黄金の島

Ｏｃｔ．１７，２００５

いうまでもなく､自己表現を音･絵･形･身体･立体建造物･空間構成･光･写真･映像･文ほか､自分の１番合った方法と手段でそれを表すこと､これが芸術。

美しさだけでなく､醜さ､悲惨さ､孤独､不安､不条理感､憤り､理念､思想､死生観､オモシロさ､感動､混沌､均整､理想､意思､信念なんでもかでも己の表現として｢これに極まる｣作品として提示できるものは全て､芸術である。

金色･銀色･ブロンズ･赤･紫･緑・黄色･白･･･芸術感が増してきたんだか､イマドキの若造の頭。携帯片手に､腰パンちゃらちゃら､つるんで行くんだ､一人はサビシー。

日本の今のＴＶはアメリカの見方に偏っている。だから日本人は知らぬ間に､アメリカの立場に立った見方しかできないように洗脳されている。それを日本だけに居ると気づかない。

欧米人がカッコいいと思っている､日本の若者も韓国の若者も。だから髪を染め､欧米流ファッションをもとめ､Ｌｉｆｅ　Ｓｔｙｌｅを真似ている。セザンヌもゴッホもゴーギャンも日本の葛飾北斎に魅了され､真似ていた過去を知らないのか。風神雷神図屏風の作者と言われている俵屋宗達の､世界に誇れる質の高さと内容の面白さに気づかないのか。日本の移ろいゆく四季の美しさ､フランス人よりも繊細な舌の感覚と多彩な料理の数々､北欧と日本にしか無い緑と水の美しい国。日本人はどんなに日本が奇跡的に美しくすばらしい｢黄金の島｣なのか､なぜ気づかぬ。こんなに祭の多い国など世界中どこにもない､魅了される国､それが日本。 



４６億年、そして地球は今

Ｏｃｒ．１８，２００５

十代にブラックホールの特集番組があった。そのスケールの及びもつかない膨大巨大無限大の世界がこの星空の向こうで今も繰り広げられているんだなぁと思うとまったくもって自分のちっぽけさと､また､地球で存在することの不思議さ希有さを実感するのであった。

先週､地球誕生のＴＶ番組をたまたま見た。４６億年前に太陽の周りをまわる原始惑星ができ､１０００年だか１０００万年だかの間､ぶつかりもしないで回っていた数十個の原始惑星の軌道がズレ始め､衝突が起きた。地球はその原始惑星同士の衝突を１０回繰り返し､今の大きさになって誕生したと考えられているのだそうだ。ブラックホール以来､スケールの大きなシュミレーションに接し､己の生涯の短さ､はかなさ､ちっぽけさと､戦争を続けたり､汚染･破壊を繰り返す地球人の､ゴキブリのようにうごめく馬鹿さ加減に､思い至った。

これほど科学の進んだ世界で､未だに国は覇権を争い､戦争を繰り返している。ケンブリッジ出だろうがハーバード出だろうが東大出だろうがソウル大出だろうがノーベル賞もらおうが､誰一人も世界平和を実現できない。２１世紀を迎えたこの地球最先端の人間たちだと言うのに。むしろオサマビンラディン対ブッシュに象徴されるように､ますます人間の対立は両極化しはじめ､収拾がつかない時代に入ってしまった感さえある。片や､１３億とも言われる中国が近代機械化し､エネルギー問題､環境汚染の規模が急激に加速し始めている。海のＰＣＢ汚染は南極･北極に達している､といわれてはや３０年も経っているのだ。

このまま行けば地球はどうなってしまうのか､と暗澹たる気分になることがある。身近なプラスチックのゴミひとつ､土に還すことさえできない人間。でも大丈夫､最期は原始惑星が地球に衝突するかもしれないから。６０００度を超す熱に包まれ､兵器も核も放射能もヘドロもなにもかもきれいさっぱりと溶かして浄化されますから。 



Ｏｙａｚ村塾：交通篇

Ｏｃｔ．１９，２００５

昔､見知らぬ大人が子どもを叱り､諭すことがあった。
今､逆切れされたら恐いから､と大人は子どもを叱らなくなった。
これって､おかしくないガぁ?２０代､３０代の諸君!

みんなで渡れば恐くない､って流行語のはやった頃からだか､
いい大人が子どもが見ている前で､平気で信号無視をするようになった。
平気で､自転車の右側通行をするようになった。

Ｏｙａｚは､完全無欠なんぞ要求したりはしない。
ただ子どもはどんなに知能が高くなろうが､こまっしゃくれた言動をしようが､まだ子どもだ。大人の言動を､じっと見ている､評価している､真似ている。
そんな意識をちっとはもって､行動すっべ!！と言いたい。

狭く､交通量の多い橋の上､右側を自転車で走ってくる中学生に出くわすことがある。出くわした自分もだが､その中学生自身､車に轢かれるかもしれない危ない場面だ。
「自転車は左側通行だろうがっ!いっズがら右側通行になったんだっ!つうの｣
そしてまた別の道で､女子高校生が右側をこいでくる。「自転車は左だべなぁ～っ!！｣
スキンヘッドの地域のオジサンは段々コワモテになってきた。
今度は男子高校生が三人､横一列でツンタラとチャリンコだ。
「おまえらぁ～人のじゃまなっから､並んで走ってんでぇねぇ～!!!｣
ちぇっ､なんだぁ～､このオズゥ～(｀Θ´)･････

夕方５時半､もう今時分はあたりは夕闇が濃くなっている。Ｔ字路に差し掛かった時､ジャージ姿の中学生が大きなカバンを背負ったまま､７～８人が次々と目の前を横切っていくのがわかった､電気もつけず､右側を!
Ｏｙａｚはトップギアにシフトチェンジし､チャリでそいつらを追っかけた。
追いついて､左側から大声で怒鳴った。
「コラ～ッ!！自転車は左ばぁ走れっ!！電気もつけろってぇっ!!!｣
過ぎ去ると､笑う中学生の声が背中に聞こえた。
笑ってもいい･･･イイガラ､事故さだげは､遭うなよォ～! 




金目銀目の双子ねこ

Ｏｃｔ．２０，２００５

左右対称のオッドアイをもつ２匹のシロネコ。
オスとメスの双子である。
姉が､何故かヨサレの「銀治｣､舎弟オットリ「丸｣。

カミさんと､そろそろ犬でも飼ってミッカッ～って喋っていた折も折､
まだヨチヨチの「丸｣はミャーミャーと我が家の庭にやってきた。
バッチグーの奇遇さにカミさんと目をまんまるにして､キョトン!

Ｏｙａｚは小学低学年の頃､ゴム跳びをして遊んでいたお寺の境内で
「コロ｣という芝犬の雑種に出逢う。夕方になっても一向に帰ろうとせず
ついてくる「コロ｣を家人に頼んで､高校まで飼った。

そんな犬派のＯｙａｚは､ネコなどまったく飼うつもりなどなかったのだが､
あまりに機を一にする天の配剤の前には､Ｏｙａｚの好みなど一瞬に凌駕され､
降って湧いたようなネコ生活が､我が家で突然始まったのである。

「丸｣を飼ってみて意外。初めこそ娘の毛布や布団にソソウもしたが､砂のトイレさえ学習できれば､散歩も不要だし､毛づくりしてやって､ウチの毛のそうじをこまめにする位でいたって手間いらずだった。何より「丸｣のオットリゆったり素直な性格に､子どもだけでなく私たち大人がずいぶん癒された。

食事はネコ缶?キャトフード?ミルク？寝グラは?風呂は?･･･最初は､１番目の子育てのごとく気を使い､慎重だった主君も､いまでは”ネコまんま”で飯をすませ､春はカエル､夏はセミ､秋はバッタとトンボ、時に野鳥までしめて来ては玄関にコレミヨッ!っとばかりに陳列するたくましいライオンの末裔となっております。

そんなオットリ丸と「ホント～におまえらキョウダイかよォッ～???｣って叫んでしまうヨサレの「銀｣が､ほどなく我が家にころがりこむことになるとは､丸もご主人連もまだ知らない。
(つづく)


「銀」のトラウマ

Ｏｃｔ．２１，２００５

２軒となりに猫好きの徳猫家のオバちゃんがおる。

ウチで「丸｣を飼い始めたのを知って､ある日､オバちゃんは､おんなじようなシロネコかかえてやってきた。
「捨てらっでだ時期といいオッドアイといいこの猫､丸ちゃんと兄弟だど思うのよォ。ほれに､銀治は前からいるウチのツヨ猫にいじめられででかわいそうなんだわぁ。んだがら､丸ちゃんと一緒に､オダグで飼ってもらわんないベガァ～?そのほうが銀も丸も幸せだど思うのよォー｣って。
こうしてネコなど飼う気のなかったＯｙａｚの家に､シロネコが２匹､住まうようになった。

メスの「銀治｣(なんでオバちゃんの家でちっちゃくてかわいいメス猫に渡世人のような名前をつけたのかは､いまだにしらない)が我が家に仲間入りし､ネコ生活はますます本格的になった。ネコ缶やキャットフードが飛ぶように売れ始め､カミさんの家計を圧迫もしたようだったが､本当の兄弟らしく､銀と丸は違和感無く､ウチで仲良く暮らし始めた。

そうして１年。
丸とはひと回り小さかった体の銀は､お前達３匹兄弟かって思えるなつき方で接する末の娘と３匹でのびのび育ち､体も毛並みも､ウチの深窓育ちのおぼっチャンおっとり「丸｣と見がもう姿に立派になった。

が､ガワはそうなったのだが､どうも性格がいまだに貧相で､丸に似ても似つかない。朝夕誰よりも早く台所にスタンバイし「飯くれコール｣でニャ～ニャ～､ニャ～ニャ～､くれるまで鳴き止まない。「う､う､ゥ･・ウ　ッ　る･　サ　ッ　～　いっ　(　｀ｍ´）ギ～んっ!!!!!！｣
そして､犬みたいに「おすわりっ!｣をしつけた後に給仕されるご飯をわれ先にかっこみ､はやぐいしすぎてもどすわ､かと思えば､丸ぼっちゃまのおのこしになった残飯はあさるわ､人がみていないとシンクにのぼっては魚を物色するわ､キャットフードの隠してあるリュックサックにしがみつくわ･･･満腹になったらなったで､しっぽの付け根にダニでもいるのかカイカイカイという仕草を見せたかとおもえば脱兎のごとく二階へ駈けもぼり
誰もいない部屋に向って「外に出せ～誰かあそべ～｣コールでにゃーにゃーニャー･･･

「銀治｣をみてると思うんです。人もネコも幼児期のイジメが､その後どんなに環境に恵まれたとしても､精神形成に影を落としつづけてしまうんだと。

朝もはよから銀は､窓辺に陣取って､ご主人様に「早く出せ!]コールで五月蝿い。
そんな銀だが､いっしょに外に出れば､Ｏｙａｚに毛づくろいしてもらいたくて､ネコなで声をだして足元にすりよってくる。床屋でもらった洗髪ブラシはスキンヘッドの男に用は無いので､それで銀と丸を毎日プラッシングしてやる。と､えも言われぬ快感らしくうっとり甘えた声を出す「銀｣。が､１時間後にはまた飯し出せコールのやかまし猫に豹変するのだ。猫の額って言うが､ほんとうに､学習脳みそが､少なすぎるぞ「ｷﾞ～んっ!｣ 


ミニシクラメン物語

Ｏｃｔ．２２，２００５

先日､ＪＡの広場で『新米祭』が催された。
杵つき納豆餅が振舞われ､新米販売や野菜､花の出店が出た。
そのうちの一つのコーナーにＯｙａｚも陣取り､旬のミニシクラメンを販売した。

販売開始の１１時半から､あっという間に７０鉢が飛ぶように売れ､山形の
カァちゃんバァちゃんたちのお目の高いことと､買い物力に驚いた。
シクラメンの色は､白･赤･うすいピンク･ローズ・紫の５種類。
中でも意外だったのがＯｙａｚ好みではない紫がバァさんたちには受けたことである。
白菊の手向けられる墓が近いせいなのか決して白など選ばずに､何故か､紫!

さて､この１年世話になっている実践農業研修先の大築園芸さんとこのこのミニシクラメン。その完成までには､いやァ～､実に､ジッツに手間･手間･手間がかかっているのです。

まず５月に７万個の苗を一つ一つピンセットで９ｃｍポットに植付ける。
そして毎日水かけ､
１ケ月に１度､置き肥置き､
天敵オレンジキイロアザミウマの消毒､
たて横ビシッと整然と並べる７万個のスペーシング､
１番目に上がってきた花の７万個の摘み取り、
つぼみと中央部の葉っぱの間引き､
その傷ついた根元を有機緑銅でコーティング､
最終月は７万鉢一個一個根元に水やり(上から水をかけると花に染みができるため)
仕上げは成長促進剤ジベレリンかけ､
寒さが来れば加温して適温１７～２４℃をキープしつづけてやっと､
このミニシクラメンたちは市場に出回るのです。
実に６ケ月の花の栽培物語。米より長い期間を要し､そしてその手間の連続。

この六ヶ月かかるミニシクラメンに要するハウスが１０棟､
掘った地下水２本､
国内･オランダから取り寄せた苗代何百万､
置き肥７万個が､×数回､
液肥何百リットル､
パートさん人件費何百万､
加温の灯油何百万､
輸送代が何百万､
管理時間は朝から晩まで､
台風近づけば夜中もハウス､
雨だ､風だ､で側窓を大急ぎで閉め(１０棟)
反対に暑すぎれば､内窓外窓を手巻きで開け､
葉を折らないように細心の注意を傾け､
そんな日々の六ヶ月。

これで１個３５０円で売れれば労もねぎらわれるが､
世の中､そうは問屋が卸さない。

埼玉の市場では最高値が＠２００円､盛岡にいたっては現在入荷過多､購買不振で
大暴落中で１００円を切っているとか。

そう考えると､
支店長にヘイコラし,
お客さんい申し訳ありませんとペコペコし､
夜中の１０時､１１時にやっと帰宅のサラリーマンのほうが､
銭とりは､た易いかも知れない。


テレパシー通信

Ｏｃｔ．２３，２００５

３月末をもって､
肩掛けのバッテリーのような重たい時代から
先駆けて使いつづけてきた現代人必須アイテム携帯電話を

ワタクシが､キッパリ･サッパリ･パパッパッパと解約してしまった
そのワケは

①のんちゃんトラバのえろメールにうんざりだったから
②失業して電話代が払えなくなっってしまったから
③元彼や元客からの電話に二度と出たくなかったから
④ふるえる電磁波が､爺の胸に埋め込まれたヘルスメーターに響くから
･･･で･は･な･く

天地天命､正真正銘､針小棒大､ほんとうはワタクシ、何を隠そう
「テレパシーを信じている｣派
だったからです。

３０数年前「アニメ｣のなかった「テレビマンガ｣の時代､
どっかのお菓子屋の提供で『スーパージェッター』ってのがあって
主人公の少年が空飛ぶ流線型のスーパージェッターに乗って空を飛び回っていました。彼は左腕に今で言うデジタル時計をはめていて､
そこからやおらアンテナを伸ばしては
「もしもし､こちらＯｙａｚっ!！今晩のおかずは旬のサンマでいいべがぁ?｣とか
「こちらタケシっ!スーパージェッターすぐにサンマを取りに来いっ!｣なんて言うと
ピューンとスーパージェッターなる乗り物が空から飛んでっやってくるんです。
提供のお菓子屋にせっせと応募ハガキを出してはゲットしたﾁｬﾁな偽スーパ＾ジェッター腕時計を嬉々としてはめ､アンテナ引っ張っては壊し､遊んでおりました。

ところが､もう一つのＴＶマンガ､東芝提供『エスパー』は違っていた。主人公のエスパーは今時腕時計型携帯電話なんぞはもはや時代遅れだよとばかりに持たず､なんと誰とでもテレパシーで交信してしまうのです。Ｏｈ～っ!これは･・
「す､ス､、凄いっ!！｣

以来､
ワタクシ､人には実際にテレパシー能力があるはずだ､と疑わずにコレまで生きてきた次第。

実際に交信めいたことができたのは１回だけですが。
携帯電話のようにはっきりクッキリ相手の声が聴こえないのは修行が足りぬのじゃ。
っという訳で､日々､３時半に起床し､お不動様の落ち葉を集め､朝のお勤めのゴンギョウ､杉の巨木相手にテッポウ､湧き水汲み､一汁一菜の飯じたく､腕立て腹筋､ミニシクラメン塾がよい後の水の行水､と精神をまっさらに澄んだ高みに上げるべく日々鍛錬を繰り返しておるんです。

目に見えない電気信号･光信号を機械で送受信する通信を考えた人はホントに凄いと思うけど､携帯電話のような機械がなくても､人間同士､テレパシーのような交信能力が本来そなわっているはずですし､読心術のようなことを人が相手に対して日常的にできてるように､普通のことなのかもしれないんです。

ｲﾝﾀｰﾈｯﾄを作った人も凄いですが､これも人間の脳の仕組みを機械上具現化したんですよね､コンテンツの整理整頓能力とか､言葉の頻発履歴の記憶と使い勝手機能とか､本来人間の脳がもっと正確･複雑･膨大にこなしている能力でスモンね。

こんな身ひとつ､スーパーコンヒューターもかなわない超高性能頭脳を持った人､というものを創り出したお方がいると考えれると､そっッりゃぁ～､もうっ､も･のッ･スッっ･ごィことですよォー!！!


時空を超えて　Ｏｙａｚの少年時代

Ｏｃｔ．２４，２００５

成せばなる何事も。
思う一念､岩をも砕く。
祈りをもって信ずればあの山を海に入れることもできる。
極真会､大山倍達､ゴッドハンドで､猛牛の角を　右手一本ギッリィ～!！

高校を卒業した浪人時代､Ｏｙａｚは初めて､カラーの夢を見た。
それも､上空から緑の樹々の続く丘陵地帯の風景を。
あぁ～､ゆったりと上から眺められて気持ちよかったぁ､とその時は､上空からの緑の森の夢の意味などわかろうはずがなかった。

山形より冷え込みのひどい雪道を市バスに乗って行った京都外語､
ここが玉川なのか､と小さな川沿いを歩いていった玉川大､
なんて読むんだかわからなかった､都留文化大､
俺も長嶋さんの後輩になれるか?立教大､
心臓破りの坂って言うんだ､専修大､
雰囲気暗いな､地元､山大･･･
結局､最終的にＯｙａｚは神奈川県は登戸にある専修大学生田校舎に入学する。そうして､そこでカミさんと出逢い､今日にいたっている。
その生田の森が､浪人時代に夢で見た､上空からの緑の風景に同じだったのだ。
初めて､将来の行くべき道を示す啓示､ってものを経験した出来事である。

実家の近所に､アドベンチャーセブンスデイ教会というのがある。十字架のついた看板がなければ､それだとはわからない普通のたたずまいの家で､しかし珍しいイタリアンオレンジの屋根瓦が印象的な家だった。ウチの母は何がしかの信仰心のある人だが､別に格別何々教徒である､なんていうカッコとしたものがある訳ではない､普通の家庭だった。

Ｏｙａｚが小学校４～５年ころから近所の子分たちを連れて教会に遊びに行くようになったのも､そこが我々の遊び場のテリトリー内だけだったという話である。牧師夫妻はいかにも善良で優しく､その長女は栗毛のサラサラの髪をしたお人形さんみたいな可愛い子で､産まれたばかりの弟の赤ちゃん赤ちゃんした乳臭さも好きだった。そこに出入りしていたのは､そんな優しい家庭の居心地の良さと､お菓子をもらえる楽しみからだったのかも知れない。イエス様の紙芝居を見たり､賛美歌をつかえつかえ歌ったり､お菓子を食べる前に毎回お祈りをするのを聞いたり､クリスマス会で子分たち三人でへたな楽器演奏などをしたのを覚えている。

そういう少年期があったから､英米文学をものした作者たちの根底にはキリスト教のバイブルやさかのぼってユダヤ教の教義が深くかかわっていると大学で聞いても違和感無く受け止める素地はできあがっていた。


カズボの『しろばんば』　

Ｏｃｔ．２５，２００５

外ではすでにミンミン蝉がかまびすしく鳴いている。

寝ションベンしたパンツを囲炉裏の隅に置き､カズボはひんやりとして気持ちいい土間から､草履をつっかけ､庭先に出る。

大門のオンちゃんが､ブリキのバケツに音をたてながら山羊の乳を搾っている。

この山羊は以前カズボをおっかけ､腰をめがけて頭突きをしたことがあったので､にがてだった。けれど､それも４つ年上のハジメあんちゃんがそばに居てくれれば､何もこわくなかった。自分よりおっきい山羊が､ハジメあんちゃんのやる藁や葉っぱは勿論､ボクの持っていた森永キャラメルの紙まで食べたのを見てビックリした。

用を足した後ボクは､井戸水を汲む茶色いぶ格好な鉄製の蛇口の下で､桶にたまった水で顔を洗う。それから､すぐそばの菜っ葉洗い場兼用の池の､おおきい金魚たちがゆらゆらと泳ぐのをのぞきこんだ。深さ１ｍくらいなので､手でつかめる訳はないのだが､つかもうとしたり､小枝で突付こうとしたり､納屋に落ちていたササギ豆をエサに､糸で結んで釣り糸にして釣り上げようとしてみたり､そうこうしているうちに､ボクはこの池にドボンッとはまってしまうことがあった。夕方､そろそろボンネットバスに乗って帰ろうとする頃､身支度完了後に､やはりこの池にはまり､１本バスをやり過ごしたこともあった。その満天の星空に､時折流れる流れ星や天の川が､山々に囲まれた田舎では､くっきりと見えていた。

山形県上山市大門。小さなバスが蔵王エコーラインを走って行くのがゆっくりと見える､そんな山あいである。奥は蔵王の裾野にぶつかるどん詰まりで､映画『ニッポン萱平村』の舞台にもなった。そこで子どもたちは､朝早くから楢の大木でカブトムシを捕ったり､川で水あびをしながら魚と泳いだり､人の背中にとまったアブを平手で殺したり､崖っぷちに現れるカモシカをパンツいっちょで見とれたり､と､そんな自然のただ中で遊ぶ子どもの暮らしが､昭和４０年ころまでは普段にあった。


演技するこども・無頼になったこども

Ｏｃｔ．２６，２００５

秋晴れの空のもと､柔らかな日本の山並みが曲がりくねっていくパノラマに囲まれて昨日はカミさんと“りんご温泉”まで､ドライブをしてきた。

車の中の二人っきりの空間で､もう３０年近くもつづけてきて夫婦は､今が１番､お互いの考えやあった出来事や感情表現をうまく､穏やかに､できるようになってきたかもしれない。

そうできるようになったのは､娘たちに恵まれたからだろう。
とりわけ､小学５年の６月から学校に行かなくなってはや３年と少々になる３番目の娘である。

学校に頑として行かない､まだ自己表現を言葉でできない小学５年生の娘に立ちはだかれて､Ｏｙａｚとカミさんは､突然降って湧いた混乱と不安･心配･偏見･固定観念･これまでの生き方の総括･心理分析･夫婦同士の思いやり･ただ待ってあげること､等々の長い時間的試行錯誤と言い合いといたわりの末に､やっと本当の人間の幸せに到達しつつあるのかもしれないと思う。

自家中毒になって入院した１番目の娘のサインを見ながら､あるいはまたスポーツ万能で成績も優秀だった２番目の娘が中学校では優秀にほど遠い､だらしのない反抗者になった時も､ボクらは､周りの大人が要求する“良い子”を演技しつづける子どもたちの叫びや自己矛盾に､本当の意味で気づいていなかったのだ。学校に行くのは当たり前､先生は叱るのは当然､時にはビンタもＯＫだ､と昔の思いやりのあった先生たちを思い出しながら､平気でそう思っていた。人を理解できる､世の中を知っていると自負してた親は､いつの間にか､優か良のできのいい人間で居ることが､当たり前だと思う､既成概念だらけのにぶい大人になってしまっていた。

今は､先生にいじめられていた３番目の娘を､その理由さえ言わず､人を傷つけることを決してしない､言わない子を､誇りに思う。それに､なんといってもユーモアのセンスが抜群なのがいい。将来､自分を外にみせられるようになった時､どんな喜劇役者になるのだろうと､カミさんとよく話すのである。こうして“不登校”ではなく､自らの意志で選択した“登校拒否”娘は､私たち大人に多くのことを教えてくれたのである。 



大衆日本人よ、誇りを持てっ！

Ｏｃｔ．２７，２００５

①お金をたくさん儲けたり､土地や農地､資産をもつ､実務タイプのお金持ちがいる。
そういう人は実に働くし､ルールを知っているし､裏道も抜け道も知っているし､強引な交渉事や駆け引きも得意である。

②一方に､お金に執着しない､あるいは全くない､自由気ままに生きる､浮世離れした､しかし､ある種人生を達観したホームレスのような､芸術家のような人がいる。

③あとの８割が､可でもなく不可でもない､平均的な大衆として世の中を構成している。

①によって世の中の政治と経済は牛耳られている。
③はその中に組み込まれたワーカー､吠えない囲いの中の従順な働き羊･子羊達である。

選挙にしても､ほんとうに世の中を変えるのは③の人々､そして選挙に行かない若者とトショリなのに､先日の歴史的自民大勝に見るごとく､③の大衆の考えや行動が､②に近いワタクシには､訳わがんない。

表面的な人まねバリスネデ､自分で考え､工夫し､行動する､しかし互いの個性を尊重できる､自立独歩の大志のある人になるベぇ～､なぁっ～大衆日本人ッ!！


ホークリフト

Ｏｃｔ．２８，２００５

最近､いい齢のＯｙａｚがホークリフトを乗り始めた。
今年になって､ほかに､初めてコンバインも大型トラクターも運転した。
もともと体操､野球､スキー、スケート､テニスほかスポーツ万能､並じゃない運動神経で生きていると自負はしていたものの､まさか､この自分が､ホークリフトまで駆る人になろうとは､思いもしなかった。

このホークリフトなる乗り物､
ハンドルはついているものの､自動車感覚で両の手で握ってはいけない。
かる～く左手を添える程度にハンドルは持ち､
一方､右手では､昔のボンネットバスについてた柄の長いシフトレバー４本を操り､
車体前に付いている鋼鉄製リフトを上げ下げしつつ､
車を前に後に､横に斜めに､ぐるぐるおまわり､と
それはそれは左右異種同時進行運動を身一つで行わねばならないのだ。
こっ～りゃあ､なかなかのサーカス曲芸技の世界である。

実践農業研修生のＯｙａｚは､
それでも､いやそれだからこそ､
研修先のシャジョーが軽々とそのホークリフトを乗りこなすのを見せられると､
「こっだなオヤズのするごど位､みな､してみせる!！｣とメラメラと燃え上がるのである。

そうしてたった６ヶ月しかならないのだが､
シャジョーの指導の上手さと､負けず嫌いのボーズのＯｙａｚの人柄で､
研修生は､ホークリフトも乗りこなせるようになったし､
花のストックや葉牡丹の鉢を左手にひょいっと､同時に二つもち､
赤葉取りができるまでに成長したのである。

あとは､残るは､
金持ちになる算段､タクティックスをどう立てるか､
である。肉体労働はもうシャジョー並にできるようになったからＯＫ。
金製造プラン､これからが正念場である。



ほら来たぞっつ！改正憲法九条

Ｏｃｔ．２９，２００５

とうとう自民圧勝･絶対多数のゴリオシ国会･傍若無人独裁政権の､
もはやどんな法律でも通過させることができる数を握ったコイズミが､
自衛隊を軍隊に変える日がやってきたゾ。

郵政民営化選挙だっ!と言って突っ走ったワンフレーズホリックに眩惑されて､
老人婦女子は「税金が使われる国家公務員なら､数は減ったほうがいい｣って思っただろうし､それは正しいのだが､
問題は､郵政民営化であろうがなかろうが､小泉自民が国会の絶対多数を牛耳ったらもう､何でもできるってことである。
「国民の選択を重く受け止めます｣と選挙後にコイズミは殊勝らしく大勝に浮かれる様子もなく語っていたが､
Oyazには「国民のあんたたちが俺を､小泉自民を絶対安定多数与党として選んだんだから､おもいきって郵政も憲法改正も靖国もドンドンやれってことだと解釈する。だから､思い切って､俺がしたいことを､造反議員処罰同様､何でも好きなようにさせてもらうからなっ!｣と言っているように聞こえた。

Oyazはだから､民主党がいい､と言いたいわけではない。
一党独裁に近づいたのがまずいのだ。
数を制した国会では､もはや､野党がどんなにパフォーマンスし反対･ヤジろうが､
与党の出すどんな法案をも数の論理で阻止できない体制が､この国には実現してしまったのだ。そしてそれは､自由と権利の許されている民主国家日本の公正な国民選挙で､我々国民が選んだのだ。
軍隊を持つことも。
これからどこかへ我々が戦争に行くことも。


五分搗き胚芽米

Ｏｃｔ．３０，２００５

２､３日前に我が家の米びつが底をつき､カミさんがスーパーからありあわせの精米をとりあえず買って来た。

炊いて食べた。「･･･まったくの別物｣。末の娘の感想もおんなじだった。

というのも､我が家ではもう２０年来､玄米を家庭用卓上精米機で五分づきや七分づきにして､胚芽米として食べつづけてきたからなのである。

娘たちは､お弁当を持っていく時､自分のお弁当のご飯だけが白くなくて､黄色みがかっているのをイヤがった時期もあったが
「んまいし栄養あるんだがら､ツベコベ言うな｣で通してきた。

そういう主食を毎日食べつづけてくると､もう舌と体が自然とダメ判定をしてしまう。
たとえば旅先の旅館や他家で､戦中戦後派が涙を流して食べたがったという､世に言うところの「真っ白なピカピカ光る銀シャリ｣をいただく。
しかし､たい～へん申し訳ないんですが､我が家の人間は､それがカスをいただいているようにしか感じれなくなっている。そういう体質になってしまっている。
精白米は､ご飯本来の持つ“ねばり”と“うまみ”が感じられない。
モグモグゴソゴソ感だけが残り､餅のようなご飯を食べた満足感が残らない。
むしろ無理しておかずと一緒に飲み込んでいる気さえする。

ここで胚芽米のビタミンBの多さや効能を言うつもりはない。
ただ「ん～まいよォ｣とだけ言っておく､ブランド米でなくても。

Oyazが気をつけていることは､「頭で食べない｣　ことである。
ミノモンタあほ番組にほだされてるのか､健康ブームだか知らないが､
何々が体にいい､と知れば､たちまちそれがスーパーで売り切れ､品薄になるとか。

そうじゃあないでしょ!ブームに乗せられないで､本質を見極め､自分たちにあった､続ける食生活の基本プランを考えようよ。その根本は､水と胚芽米､とOyaz家では決まっている。最近はそれに､虫食い穴はあるが､引っこ抜いてきたばかりの大根葉や赤蕪､白蕪､サトイモ､サツマイモたちが我が家の食卓に､新鮮な旨さをそえてくれている。


ホゴリはなんんだがっ？東北人！

Ｏｃｔ．３１，２００５

地方の言葉：これ､つづめて､方言。

最近､若者の間に､全国各地の方言を取り入れながら会話するのがはやっている､
とか。
秋田の金髪の頭のニーチャンがインタビューに出ておった。
彼氏いわく「大阪や広島､九州の方言をまぜて話したりしてますねぇ。地元の､秋田弁は使いません｣って。

（青木さやか風に言えば)
「つっ　かえよオっ～（#　　ヽ〆´)''√～~~~､秋田弁をっっ!秋田県人なんだから｣

（Ｏｙａｚふうにゆうど)
「まんず､あんつぁん､か～み､染めで来いっ､くろぐ!！なに､ゆってんだがっ!このアメリカ猿真似日本人っ!！じもどのお国言葉ど黒髪ば､もっとダイズにすろっちゃっ～!｣

なんで秋田で､山形で､関西弁だったり､広島弁だったりするんだっっつ～の!
何で､じもどの方言は､卑下したみだいにして､つかわねの?
東北に住んでるごどに､もっと誇りばもって､生きろズッ!

首都圏や関西に本社を置く工場が東北各地にある。
経営者曰く「東北人は大変まじめで責任感が強く､言われたことをねばりづよくやり続ける資質を持っている､しかも安い賃金で｣と。

東北人の人間の特質は､機械の部品の一部､またはオートメーションのラインに組み込まれた独創性など微塵も問わないロボットか?

バガにさっでんなよ､東京や関西人に!東北は日本の中国か!？
そのうえ､方言まで東京語や関西弁で繕って､ドースンダっ!！
甲子園に出る私立高校のスタメンの９割が関西ジンなのに
何が山形代表だっ!？
バガにされんのもいい加減にさんなねよ､山形県人!

 

２００５年１１月編につづく