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世界を旅したあと日本で百姓に落ちついた。 こんないい田舎が残っている国が好きダナ。
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Family Blog
きむらちゃんと3びきの猫


あじさいの季節を迎えているが、退院したヨシコは

相変わらず食っちゃ寝、食っちゃ寝るを繰り返している。

知的障害者の憩いのクラブに行くこともなく、積極的な運動を

するでもなく、食欲以外の意欲はない。ただこちらだけが

今は焦る思いがしている。


バイト先の新入社員のなっちゃいないのをみるとこりゃ~先が

思いやられると他人事ながら目を覆いたくなる場に出くわすが、

うちのヨシコのことを思うと「この子は我々に守られて家の中で

過ごす限り、人間関係で失敗もしなければ、それについて学習も

しないし、悟りもなければ、挫折もなく、大人らしい知恵も

我慢も交際術も身につかずに終わるのだろうか」と案じてしまう。







2008年6月24日suemusume編


この娘の生き方

退院したヨシコの10日が瞬く間に経った。

先週行けなかった『サンサンクラブ』に行く火曜日がまた

訪れたが、「行く?」とさえワタシは声もかけない。

今はまだ言うだけ無駄だと思えるから。


知的障害者の交流のゆるやかなクラブである『サンサンクラブ』。

そこにヨシコが行けるかどうかで彼女の人生がガラッと急変する

わけでもないだろう。どこにでも行って、彼女が家以外の楽しみや

友達を見つけてほしい、そういう人に出会えればいいが、、、親は

ただただそんなことだけを期待している、というのがとどの詰まりだろう。


考えてみるとこのヨシコはヨシミちゃんのお腹の中にいるころから

人とは変わった生い立ちであった。堕ちかけ、半年間、母のヨシミちゃんと

共に大学病院で準絶対安静状態で入院し続け、そして生まれたのである。

いわば九死に一生を得て、生まれてきた子、であった。

そして小学五年。突然この子は、学校に行かなくなって、社会から堕ちた。

そして今、17歳になった。同級生の友達は一人もいない。普通の

高校生の生活なんて知らない。メールするダチもいない。化粧も興味ない。

彼氏、なんて男はワタシ「ヨシオ君」しかいない。お金に興味ないし、

ゲーセンももう進んで行かなくてよくなった。花よりだんご。デブで結構。

「ヨシオ君とヨシミちゃんが時々ドライブに連れ出してくれて

スーパー試食の旅や、こんにゃくツアー、漬物グルメの旅を企画

してくれ、美味しいひと時を楽しんでいる」、、、せいぜいそんな幸せ。


ワタシたち夫婦にとって、二人の上の娘たちは「練習」に過ぎなかった

のかも知れない。この3番目のヨシコを育てるため、カミサマは

我々夫婦に長女次女で訓練をさせたのかもしれない。ヨシコが

上の姉たちのように「自立」する日は来るのだろうか?

我々が死ぬまでに彼女は一丁前になれるのだろうか?

なれなかったら、その後を誰が面倒見てくれるのだろう?

「焦ってもしょうがない」が、やっぱり、

辛抱強くも、粘り強く、この娘を一人前に育ててから逝きたいものだ。

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