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世界を旅したあと日本で百姓に落ちついた。 こんないい田舎が残っている国が好きダナ。
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きむらちゃんと3びきの猫


2009年も、はや2月3日の節分が過ぎ、4日の立春を通過し

2008年の大晦日や2009年の正月があっという間に後へ、後へと遠ざかる。

伯父や伯母が次々と「お先に」と言ってオサラバしていった思い出は自身の

髪の毛の後退やぽっこリ膨らんでしまったお腹、衰えてきた手足をなでながら

「わたしだっていつかこの世をオサラバする日が来る」ことを自ずと想起させる。

子供たちはいつの間にか大人になって、親はいつの間にかハゲや白髪になっている。

高校の国語の教科書で初めて接した小林秀雄の『無常ということ』の概念が若かりし頃

わからなかったのに今は実感として理解できる。人に限らずこの世に生きとし生けるものは

すべからく常ならず、刻々変わり続け、いつか土に帰り、また循環し、転がっていく。

実に不思議な、この世の「永遠」を維持するしくみ、「理」である。


2008年7月 函館元町のクリフサイドにて
(by yoshimi)

無常という、この世の絶対法則

去年の7月はヨシコ、ヨシミちゃんと三人で函館を歩いていた。

ヨシコを伴って旅するなんて7~8年ぶりの記念すべき出来事だった。

小学校を離脱し、中学高校時代を棒に振った彼女がここまで普通に

旅行できる日が来るなんて、全く考えられない暗澹たる日々も今は昔。

三人娘たちとキャンプに行ったり、2年に一回オーストラリアに行ったり

よく旅する家族だった。もちろんワタシ自身が旅行会社員だったから

年に何回も仕事でもあちこち旅していた。ところ定まらぬ浮遊するこの身を

客観視しながら、これが「無常」という生き方、過ぎ越し方かとも感じていた。


去年は大好きなポールニューマンと、緒形拳が「お先に」と逝ってしまった。

ツベルクリンのようにいつかワタシたちにも順番は来る。その時まで何の

業績も、功績も、作品も残さなくていいから、「普通に生きる」だけである。人は

ほんの70~80年の中でほとんど何もできはしない。何か大きいことを成した

ような気でいてもほとんどは自己満足以外の域を出ない。過去の何億何兆の

累々とした屍の山に埋もれ、積って行く中で、逝った直後まで特筆されていた

名誉も黒板の文字のように薄れていく。だから

「普通に生きて」いけばいいのである。急ごうが走ろうが必至になろうが

青ざめようが。この世の「無常と言うこと」という絶対法則の前には何にも

ならないのであるから。


Betsuni hikan shiteiru wakedeha nai.

Mujo=Hibon deha naku, =Hutsu.

So iitai dake dearu.






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